製造・物流・建設会社では、決算書の数字と現場の運営がつながっていることが大切です。資料を多く集めるだけでなく、買い手が「譲受後も同じ品質と納期を維持できるか」を確かめられるように整理します。
目次
製造業:設備台帳に工程と担当者を結び付ける
設備の型式・導入年・所有関係・保守履歴に、対象工程と稼働状況を加えます。治具や図面を顧客から預かっている場合は所有者も区別します。検査記録、不良や手直しの履歴、技能者の担当範囲をそろえると、設備の古さだけでは見えない強みと更新負担を説明できます。
物流業:荷主別の採算と運行の実態を示す
荷主ごとの売上・契約条件と、配送ルート、待機時間、車両、担当者を対応させます。車両台帳にはリース残高や更新予定も記載します。倉庫面積だけでなく、荷役設備、作業時間帯、保管品、賃貸借の条件を確認し、現場の能力と制約を一緒に示します。
建設業:許可・資格者・受注残を別々に確認する
許可の種類と更新状況、資格者の配置、工事ごとの原価・進捗・保証対応を整理します。代表者が退任することで体制が変わる場合は、手続きや人員の確認が必要です。許認可の承継は取引の方法や個別事情で異なるため、所管行政庁と専門家へ確認します。
- 案件別の受注額、実行予算、追加工事、未回収金
- 元請・協力会社との契約と実際の役割分担
- 未完成工事、補修、事故・クレームの記録
- 資格者の在籍状況と引継ぎの予定
開示資料に日付と根拠を付ける
資料の基準日、集計方法、元の台帳を示し、決算書と数字が違う場合は理由を説明します。初期打診では社名や個人名を伏せ、詳細は秘密保持と開示先の承諾を確認してから共有します。現場写真にも社名、図面、顧客名、車両番号などが写り込むため、公開範囲に注意してください。

